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健康情報 2025.01.08

疲れやすい原因は?受診すべき症状と病気をわかりやすく解説

「最近、体が疲れやすい」
このように感じ、疲れがなかなか取れない方がいるのではないでしょうか。
一時的な疲れの場合、食生活を見直したり、休養を取ったりすることで解消する場合があります。

一方で、疲れを引き起こす疾患が起きている場合は、医療機関で適切な治療を受けなければなりません。

この記事では、疲れやすさの原因や考えられる病気に加え、「どのような症状があれば病院を受診すべきか」という判断基準についても詳しく解説します。慢性的な疲れが続いている方、疲れやすさが病気のサインなのか不安な方は、ぜひ参考にしてください。

疲れやすいと感じるのはなぜ?考えられる原因

「最近疲れやすい」と感じる場合、体調や気持ちの問題だと片付けられがちですが、実際には生活習慣のなかにはっきりとした原因が潜んでいることが多くあります。ここでは、疲れやすさにつながる代表的な4つの原因を解説します。心当たりがないか、ご自身の生活と照らし合わせながら確認してみてください。

運動不足

運動不足になると、代謝が下がり、血流が悪くなって疲労物質が排出されにくくなります。
とくにデスクワークが多い方の場合、同じ姿勢になることが多く、筋肉のコリによって血流が悪化するケースがあります。

そのため、慢性的な疲れを感じる場合があるでしょう。

睡眠不足

睡眠不足になると、体の疲れが取れず、疲労が溜まりやすくなります。
また、記憶の整理なども適切におこなわれなくなるため、日常生活に支障をきたす方もいます。


注意すべき点として、睡眠時間をしっかり取っていたとしても、睡眠の質が悪い場合は疲れが取れにくくなる点です。

栄養不足

おもに以下の栄養が不足している場合、疲れやすくなるリスクがあります。

たんぱく質
たんぱく質は、血液や臓器、骨などの体を作るために必要不可欠な栄養素です。
もし、たんぱく質が不足すると筋肉量が低下して貧血を起こしたり、疲れやすくなったりします。

ビタミンB群
ビタミンB群は、たんぱく質や脂質、糖質からエネルギーを作り出すために必要です。
とくにビタミンB1・B2・B6は疲労回復に関連があり、不足すると疲れやすくなります。

鉄分
鉄分は、全身の細胞に酸素を運ぶ働きがあります。
不足すると、貧血や疲労感・倦怠感、食欲不振や息切れなどを引き起こします。

とくに女性の場合、生理による経血で鉄分が不足する傾向があるでしょう。

糖質
糖質は体内でブドウ糖などに分解され、血液で細胞に運ばれながらエネルギーに変換されます


不足すると、活動するためのエネルギーが欠けてしまい、疲れやすさを感じるようになるでしょう。

ストレスや自律神経の乱れ

強いストレスがかかると自律神経のバランスが乱れ、血流や内臓の働きに影響が及びます。その結果、栄養が全身にうまく行き渡らず、疲労物質が蓄積して慢性的な疲労感につながることがあります。精神的な緊張状態が続くこと自体が、疲れを感じやすくする要因になるといえるでしょう。

仕事や人間関係のプレッシャーが続くと、自覚がないまま緊張状態が続き、心身が休まるタイミングを失ってしまうこともあります。気づかないうちにストレスが蓄積していないか、意識的に振り返ることも大切です。

疲れやすいときに考えられる病気

疲れやすいという症状が続く場合、場合によっては以下の疾患が起こっているケースがあります。
該当する症状がある場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。

糖尿病

糖尿病とは、膵臓から分泌されるインスリンの働きが不十分になり、慢性的に血糖値が高くなる疾患です。

糖尿病は、遺伝や運動不足、食生活の乱れなどが要因となって発症します。
おもな症状は、疲労感や倦怠感、喉の乾きや頻尿などが挙げられます。

自律神経失調症

自律神経失調症とは、交感神経や副交感神経のバランスが乱れることで起こる疾患です。
おもな原因は睡眠不足やストレス、ホルモン分泌量の低下などです。

自律神経のバランスが乱れ、栄養が全身に行き渡らなくなると、疲労物質が蓄積して慢性的な疲労感が続きます。

慢性疲労症候群

慢性疲労症候群とは、日常生活に支障が出るほどの疲労を感じる疾患です。
6ヶ月以上続くため、学校や職場などで生活することが困難になります。

原因ははっきりとわかっておらず、明確な治療法もありません。
放置すると、疲労感に加え、微熱や脱力感、頭痛や筋肉痛などが起こる場合があります。

甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症とは、甲状腺ホルモンの分泌が低下する疾患です。
発症すると、疲れやすさや食欲不振、便秘などの症状が現れます。

橋本病と呼ばれる自己免疫疾患が原因となるケースが多く、とくに中高年の女性に多くみられます。血液検査で甲状腺ホルモンの数値を調べることで診断が可能です。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が停止したり、呼吸が弱くなったりする疾患です。
症状が続くと、睡眠の質が低下して日中に強い眠気に襲われたり、疲れやすくなったりします。

大きないびきや肥満、あごが小さいことなどが発症のリスクを高めるとされており、家族から呼吸の乱れを指摘されて気づくケースも少なくありません。

うつ病

うつ病とは、気分が落ち込んだり、疲れやすくなったりする疾患です。また物事に興味がわかなくなり、食欲不振や睡眠障害などを引き起こします。

倦怠感が強く、朝起き上がれないほどの症状が続く場合もあり、身体の病気と見分けがつきにくいことも少なくありません。心当たりがある場合は、早めに心療内科や精神科へ相談することが大切です。 

貧血・心臓や呼吸器の病気

貧血は、血液中の赤血球やヘモグロビンが不足し、全身に酸素が十分に行き渡らなくなることで疲れやすさや息切れ、めまいを引き起こす状態です。

また、心不全や肺高血圧症といった心臓・呼吸器の病気でも、体に酸素や栄養を送る機能が低下し、慢性的な疲労感につながることがあります。とくに階段の上り下りや軽い運動で以前より息切れしやすくなった場合は、これらの病気が隠れている可能性があるため注意が必要です。

どんな症状があれば病院に行くべき?受診の目安

「疲れやすい」と感じても、それが一時的な疲労なのか、病気のサインなのかを自分で判断するのは難しいものです。ここでは、受診を検討すべき症状の見分け方と、実際に何科を受診すればよいかを解説します。

いつもの疲れと病気のサインの違い

一時的な疲れは、十分な休養や睡眠によって数日で回復するのが一般的です。一方で、しっかり休んでも疲労感が改善しない場合や、疲れ以外の症状(発熱、体重の増減、動悸、息切れ、強い眠気など)を伴う場合は、単なる疲労ではなく病気が背景にある可能性があります。「以前は問題なくできていたことが、今は疲れてしんどく感じる」という変化も、見逃さないようにしたいサインの一つです。

受診の目安となる症状一覧

以下のような症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

  • 疲労感が2週間以上続いている
  • 十分な休養や睡眠をとっても回復しない
  • 疲れ以外に発熱や体重減少、動悸、息切れがある
  • 日常生活(仕事や家事)に明らかな支障が出ている
  • 気分の落ち込みや不眠など、心の不調を伴っている

これらに一つでも当てはまる場合は、「疲れているだけ」と自己判断せず、専門医に相談することをおすすめします。

何科を受診すればいい?

何科を受診すべきか迷う場合は、まず内科(一般内科)を受診するのが基本です。血液検査などを通じて、糖尿病や貧血、甲状腺の異常など内科的な原因の有無を確認できます。

動悸や息切れが強い場合は循環器内科、気分の落ち込みや不眠が中心の場合は心療内科・精神科の受診も選択肢になります。どの科を受診すべきか判断がつかない場合は、まずかかりつけの内科やクリニックに相談し、必要に応じて専門科を紹介してもらう流れが安心です。

疲れやすいときにすぐできる対処法

病院を受診するほどではない一時的な疲れの場合、日々の生活習慣を見直すことで改善が期待できます。ここでは、今日から取り組める具体的な対処法を4つの観点から紹介します。無理のない範囲から、できることを始めてみましょう。

栄養バランスの良い食事を意識する

疲労回復には、たんぱく質・ビタミンB群・鉄分・糖質など、エネルギー産生や体づくりに関わる栄養素をバランスよく摂ることが大切です。忙しくて食事が偏りがちな方は、主食・主菜・副菜を意識するだけでも栄養バランスは整いやすくなります。外食やコンビニ食が続く場合は、野菜や豆製品、卵など手軽にたんぱく質やビタミンを補える食材を意識的に取り入れるとよいでしょう。

睡眠の質を高める

睡眠時間を確保するだけでなく、睡眠の質を高めることも疲労回復には欠かせません。就寝前のスマートフォンやパソコンの使用を控え、部屋の照明を落とすなど、寝つきやすい環境を整えることが効果的です。また、就寝・起床の時間をできるだけ一定に保つことで、体内リズムが整い、深い睡眠が得られやすくなります。

適度な運動を習慣にする

運動不足は血流の悪化を招き、疲労物質を溜め込みやすくします。ウォーキングやストレッチなど、軽い運動を日常的に取り入れることで血流が促進され、疲労回復につながります。とくにデスクワーク中心の方は、1時間に1回程度、軽く体を動かす時間を作るだけでも、体のこわばりや血流の滞りを防ぐ効果が期待できます。

ストレスをためない工夫をする

自律神経の乱れを防ぐには、ストレスを溜め込まない工夫も重要です。趣味の時間を作る、湯船にゆっくり浸かる、深呼吸をするなど、自分に合ったリラックス方法を見つけることが効果的です。ストレスの原因そのものを取り除くことが難しい場合でも、気分転換できる時間を意識的に確保するだけで、心身の緊張がやわらぐことがあります。

疲れやすさについてのよくある質問

ここでは、疲れやすさに関してよく寄せられる質問にお答えします。

疲れやすいのは年齢のせい?

加齢に伴い基礎代謝や筋力が低下するため、若い頃に比べて疲れを感じやすくなること自体は自然な変化です。ただし、「年齢のせい」と決めつけてしまうと、糖尿病や甲状腺の異常などの病気を見逃してしまう可能性があります。疲労感が強く長引く場合や、疲れ以外の症状を伴う場合は、年齢のせいと自己判断せず、医療機関で確認することをおすすめします。

病院は何科を受診すればいい?

まずは内科(一般内科)の受診が基本です。血液検査を通じて、糖尿病や貧血、甲状腺機能の異常など、内科的な原因の有無を確認できます。動悸や息切れが強い場合は循環器内科、気分の落ち込みや不眠が中心の場合は心療内科・精神科への相談も検討しましょう。判断に迷う場合は、まずかかりつけの内科に相談し、必要に応じて専門科を紹介してもらう流れが安心です。

疲れやすさは自然に治る?

生活習慣の乱れが原因の一時的な疲れであれば、睡眠・食事・運動を見直すことで自然に改善することが多いです。しかし、しっかり休んでも疲労感が続く場合や、2週間以上改善がみられない場合は、病気が背景にある可能性があります。自然に治ることを期待して放置せず、症状が長引く場合は早めに医療機関を受診しましょう。

疲れやすいなら早めに受診しよう

疲れやすさを感じる場合、まずは食生活や運動習慣、睡眠の質に問題がないかを見直してみましょう。生活習慣の乱れが原因であれば、日々の工夫によって改善が期待できます。

一方で、しっかり休んでも疲労感が続く場合や、疲れ以外にもさまざまな症状を伴う場合は、糖尿病や自律神経失調症、甲状腺機能低下症といった病気が背景にある可能性があります。「年齢のせい」「ただの疲れ」と自己判断で片付けず、思い当たる症状があれば早めに医療機関を受診することが大切です。

大切なのは、一人で抱え込まないことです。専門の医師に相談しながら、疲れの原因を突き止め、改善を図っていきましょう。

監修医師 赤松 敬之
この記事を監修した医師
赤松 敬之 医師(あかまつ たかゆき)
医療法人 星敬会 理事長/西梅田シティクリニック

 

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