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健康診断 2025.01.08

血液検査の結果が悪かった!

健康診断で行われる血液検査。
身体の状態を知るための検査だということは分かっていても、実際にどんなことが分かるか知らない方も多いのではないでしょうか。
血液検査で分かることやそれぞれの項目の基準値を知り、血液検査の結果を今後の健康管理に役立てていきましょう。

血液検査とは?

血液検査とは、様々な方法によって血液から体に異常がないかを調べる検査で、血液に含まれる細胞や酵素、抗体などの数を数値化して、病気の診断やリスクを見つけます。
検査自体はすぐに終わる簡単な検査ですが、得られる情報は非常に多い重要な検査なのです。

血液検査には、血液の状態を調べ、貧血や白血病、心筋梗塞などを疑うことができる「一般検査」と、血液中の細胞・酵素数を調べ、腎臓や肝臓など様々な臓器に関する異常や病気を疑うことができる「生化学検査」があります。

血液は血管を通って全身を巡ります。
身体の隅々まで酸素や栄養を運んだり、老廃物を回収したりする役目があるのです。
そのため、血液には全身の健康状態が反映され、血液を調べることで体の状態を把握することができます。

一般検査で調べる項目と基準値

赤血球数(RBC)

赤血球はヘモグロビンに結びついた酸素を身体のすみずみへと運びます。
これが少なくなると酸素の運搬能力が低下し、貧血を起こす要因となってしまいます。

白血球数(WBC)

白血球は体内に侵入していた最近やウイルスなどの異物から身体を守るはたらきをします。
白血球が増加している(基準値よりも多い)ということは、身体の異常を示すのです。

血色素数(ヘモグロビン量/Hb)

ヘモグロビンは赤血球の主成分で、血液中に含まれるタンパク質の一種です。
これは主に鉄とタンパク質でできており、酸素と結合する力が強く、全身に酸素を運ぶ役割を担っています。

ヘマトクリット値(Ht)

ヘマトクリット値は、血液中の赤血球の割合を示したものです。
血液の濃度が分かります。

血小板数

血小板は、出血したときに血を止めてくれるはたらきがあります。
これが少なくなると血が止まりにくくなったり、出血しやすくなったりします。

血液像

白血球に含まれる「好中球」「好酸球」「好塩基球」「リンパ球」「単球」の割合を示したものです。
形態異常や種類の偏りがないかを調べます。
これらの増減で発見できる病気があります。

生化学検査で調べる項目と基準値

検査項目基準値
 血糖 空腹時:~99㎎/dl未満
 尿酸 2.1~7.0㎎/dl以下
 AST(GOT) 30U/I以下
 ALT(GPT) 30U/I以下
 γ-GT(γ-GTP) 50U/I以下
 ALP 38~113U/I
 LDH 124~222U/L
 総蛋白 6.5~7.9g/dl
 アルブミン 3.9g/dl以上
 総ビリルビン 0.2~1.0㎎/dl以下
 中性脂肪 30~149㎎/dl
 HDLコレステロール 40㎎/dl以上
 LDLコレステロール 60~119㎎/dl
 総コレステロール 140~199㎎/dl
 Non-HDLコレステロール 90~149㎎/dl
 クレアチニン 男性:1.0㎎/dl以下女性:0.7㎎/dl以下
 eGFR 60ml/分/1.73㎡以上
 血清アミラーゼ 37~131U/L

「要検査」って、もしかして病気?!

検査の結果は、以下の4つで判断されます。

  • 異常なし
     検査結果が正常の範囲内である
  • 要経過観察/要再検査
     検査結果が正常の範囲内ではないが、緊急性はない
     数か月~1年後に再検査を受ける必要がある
     生活習慣の改善などで正常の範囲内に戻したり、悪化を防ぐことができる状態
  • 要精密検査
     更に詳しい検査を受ける必要がある
     確実に異常があるという訳ではなく、精密検査の結果、異常なしと判断される可能性もある状態
  • 要治療
     治療が必要な異常値・病変が見つかった状態
     早急に医療機関の受診をし、治療をする必要がある

検査結果に「要再検査」「要精密検査」などと記載してあると不安に思いますよね。
しかし、健康診断は基準値が多少厳しく設定されている場合もあるため、「要精密検査」と記載されていたからといって必ずしも病気が隠れているという訳ではありません。
貧血の場合でも、ヘマトクリット値が低く「要検査」などと記載されることがあるでしょう。

ですが、身体を守るはたらきのある白血球の数が少ないと指摘された場合、健常者よりも感染症にかかりやすくなってしまうなど、現時点で罹患している病気はなくとも今後罹患する恐れのある病気を予防できる可能性もあります。

血液検査は、偏った食生活や運動不足、過剰なストレスなど生活習慣の乱れによって検査結果が悪くなってしまいます。
また、食事や身体の水分量などに影響される項目もあり、検査結果が悪かったから病気がある!とは言い切れません。
大きな病気が隠れている可能性も否めません。

「生活習慣が乱れている自覚はあるし、それを直せば再検査を受ける必要はない」
という訳ではなく、あくまでも”病気の可能性があるから検査を受ける必要がある”という意味です。


健康診断での「異常なし」以外の記載は、自身の健康を守るためのサインなのです。
これをきっかけに改めて自身の身体の状態と向き合いましょう。

 

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