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健康情報 2025.03.14

花粉症の症状をやわらげる食べ物とは?


花粉が飛ぶ季節になると、多くの人々が花粉症の症状に悩まされますが、食生活や腸内環境がその症状に影響を与えることはご存じでしょうか?

花粉症をはじめとするアレルギー疾患は、免疫系の過剰反応に起因しますが、腸内環境の改善がこれらの症状を緩和する効果を持つことが近年注目されています。

この記事では、花粉症と食生活、腸内環境の関係について詳しく解説し、症状の予防や改善に役立つ食事や生活習慣をご紹介します。

花粉症と食生活が関係する理由とは?


食生活と花粉症には密接な関係があります。
腸内環境が悪化すると、免疫システムが過剰反応し、花粉症の症状が悪化する可能性があります。
特に、食品添加物や加工食品、甘いものを多く摂取すると、体内で炎症物質であるヒスタミンやロイコトリエンが過剰に放出され、花粉症の症状が悪化しやすくなります。

さらに、イネ科花粉症を持つ人は、イネ科の食物、特に小麦が症状を悪化させる傾向があります。
これらの食品が花粉症の症状に影響を与えるため、食生活の見直しが重要です。

腸内環境を整えるためには、発酵食品や食物繊維を多く含む食品を摂取し、炎症を抑える食材を意識的に選ぶことが有効です。

アレルギー疾患は腸内環境と関係する?


腸内にはさまざまな微生物が住んでおり、その中でも特に善玉菌は私たちの健康に重要な役割を果たしています。
善玉菌は、腸内で消化を助けたり、有害な細菌を抑える働きをします。
また、免疫システムを正常に保つためにも欠かせません。

代表的な善玉菌には、乳酸菌ビフィズス菌があり、これらは腸内環境を整えるために必要不可欠な存在です。

腸内細菌のバランスが崩れると、悪玉菌が増えて腸のバリア機能が弱まり、免疫系が正常に働かなくなります。
この状態では、アレルゲンが腸壁を通過しやすくなり、アレルギー反応を引き起こす原因となります。

また、小児期に微生物に触れる機会が少ないと、免疫システムのバランスが崩れ、アレルギーを引き起こしやすくなることが知られています。

腸内の善玉菌を増やすことで、免疫システムが強化され、アレルギー反応を抑えることができます。
乳酸菌や酪酸菌などの摂取が有効とされ、腸内環境を整えることがアレルギーの予防や改善に大切だとされています。

腸内環境に良い食べ物を取り入れよう


腸内環境を改善するためには、食物繊維発酵食品オメガ3脂肪酸を積極的に摂取することが大切です。

食物繊維

食物繊維は腸内細菌のエサとなり、腸内フローラを活性化させます。
特に、野菜、果物、豆類、全粒穀物に多く含まれ、腸内環境の改善に役立ちます。

発酵食品

ヨーグルトや納豆、キムチなどの発酵食品は、腸内で善玉菌を増やし、腸内フローラを整えるのに効果的です。

オメガ3脂肪酸

オメガ3脂肪酸は腸内で炎症を抑え、免疫系をサポートします。
青魚(サバ、イワシ、アジ)に豊富に含まれており、積極的に食事に取り入れましょう。

具体的に以下のような食品を積極的に摂ることが推奨されます。

野菜と果物

食物繊維が豊富な野菜や果物は腸内フローラを改善し、アレルギー症状を軽減する効果があります。
特に、ブロッコリー、キャベツ、ニンジン、リンゴ、バナナなどが効果的です。

発酵食品

ヨーグルトや納豆、キムチ、味噌などの発酵食品は、腸内で善玉菌を増やし、腸内フローラを整えるために積極的に摂取したい食品です。

青魚

サバやイワシ、アジなどの青魚に含まれるオメガ3脂肪酸は、腸内の炎症を抑える効果があり、免疫系のバランスを整えるために有効です。

ナッツ類

アーモンドやクルミ、カシューナッツなどのナッツ類も腸内環境を整える食品です。
ナッツは食物繊維が豊富で、腸内での善玉菌の活動をサポートします。

食物繊維を多く含む穀物

オートミールや玄米、全粒粉のパンなどは食物繊維が豊富で、腸内環境を整えるために有効です。
これらの食品を積極的に取り入れ、腸内環境を整えることで、アレルギー症状の予防や健康維持に役立てましょう。

花粉症の症状がある時に避けたほうがいい食べ物


花粉症の症状があるときに避けたほうが良い食べ物は、アレルギー反応を引き起こす可能性があるものです。

特に、トマトバナナキウイフルーツなどの果物は、花粉と交差反応を起こしやすいため、注意が必要です。
また、アルコールカフェインを含む飲み物は、体内の炎症を助長し、症状を悪化させることがあります。
さらに、加工食品高脂肪の食事免疫システムに影響を与え、アレルギー反応を強める恐れがあるため、できるだけ控えた方が良いでしょう。

花粉症のシーズンには、これらの食べ物を意識的に避けることが大切です。

春を少しでも快適に過ごすためにできるセルフケア


花粉症の症状がつらい季節には、食生活だけでなく、日常生活でも工夫が必要です。

まず、外出時には花粉をできるだけ避けるために、マスクやメガネを着用することが推奨されます。
また、帰宅後には顔や手をしっかり洗い、衣服を着替えることで花粉を室内に持ち込まないようにしましょう。

さらに、室内の空気を清潔に保つことも重要です。
空気清浄機加湿器を使用することで、花粉の量を減らし、乾燥を防ぐことができます。
室内の掃除をこまめに行い、花粉が溜まらないようにしましょう。

花粉症の症状が強い場合は、クリニックを受診しよう

花粉症の症状が強く、日常生活に支障をきたしている場合には、医療機関で適切な治療を受けることが大切です。
以下は代表的な治療法と西梅田シティクリニックで使用している主な薬剤です。

1.代表的な治療法

分類効果取り扱い薬品
抗ヒスタミン薬くしゃみ、鼻水、かゆみなどの症状を軽減します。・ポララミン
・アレロック
・ルパフィン
・ジルテック
・ザイザル
・ビラノア  
・デザレックス
・クラリチン
・アレグラ
・アレジオンエバステル
・タリオン
ステロイド剤ひどい鼻づまりや炎症を軽減できます。
ステロイドは強力な薬物なので長期間の使用はできません。
・ナゾネックス
・フルナーゼ
抗アレルギー剤アレルギー症状を抑制します。・ザイザル
・アレロック
血管収縮薬鼻詰まりを緩和できます。・プリビナ
・コールタイジン


2.ゾレア注射による治療法

春の花粉の季節を快適に過ごすためにおすすめのスギ花粉症治療が「ゾレア注射」です。

2020年より、重症・最重症のスギ花粉症患者に対して、2月~4月に抗lgE抗体オマリズマブ(ゾレア®)を皮下注射する治療(保険適用)を行うことができるようになりました。

スギ花粉症によるくしゃみ・鼻水がとまらない・鼻がつまるといった鼻炎症状が飲み薬、点鼻薬などでもおさまらず、1日中花粉症で悩んでいる方や、内服薬の眠気が強く、より強力な効果が期待できる薬剤に変更・増量できないために花粉症症状がおさまらない方などに有効な治療法です。

【対象となる方】

  • スギ花粉症の重症者
  • 過去に治療を受けたが効果が実感できなかった方
  • 血液中総lgE濃度が 30~1,500 IU/ml
  • 16歳以上、体重が20~150kgの方(西梅田シティクリニックの場合)


【費用】
治療費は注射薬剤費のみで1ヶ月あたり約4,900円~(3割負担)かかります。
※投与量・回数によって金額が変わります

その他に、検査にかかる費用、同時に服用し続ける必要のある抗ヒスタミン薬の処方費がかかります。
花粉症は早期の対策と適切な治療で症状をコントロールできます。

症状が軽いうちに対策を始め、医療機関を活用して快適な春を迎えましょう。
花粉症でお悩みの方はぜひ西梅田シティクリニックにご相談ください。

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