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健康情報 2026.03.13

高血圧症とは?原因から改善策までを徹底解説

健診や受診で「高血圧」と言われると、薬が必要なのか・どのくらい危険なのか・食事や生活は何から直せばよいのか不安になりやすいものです。
高血圧は自覚症状が少ない一方、放置すると血管への負担が続くことがあります。
本記事では、以下をわかりやすくまとめたものです。

  • 高血圧の基準・原因・症状
  • 高血圧症の種類
  • 食事と生活習慣での改善ポイント
  • 治療の方法

高血圧症とは

高血圧の基準(診察室血圧・家庭血圧)を押さえ、原因と症状の特徴を整理します。
数値の意味が分かると、改善の方向性が見えやすくなります。

高血圧と高血圧症について

高血圧は、血圧が高い「状態」を指す言い方です。
睡眠不足や緊張・寒さ・飲酒などの影響で一時的に数値が上がる場面も含まれます。
高血圧症は、血圧が高い状態が繰り返し確認され、生活習慣の改善や治療の対象として管理する「病気」として扱う言い方です。
診断では1回の測定だけで決めず、医療機関での複数回測定に加え、家庭血圧の記録で傾向を確認します。

原因

日本人の高血圧の大きな要因は食塩のとり過ぎです。

加えて

  • 肥満
  • 飲酒
  • 運動不足
  • ストレス
  • 睡眠不足
  • 寒冷
  • 過重労働

このような負荷が重なると、血圧が上がりやすくなります。

症状

高血圧は、本人が気づくような自覚症状がほとんど出ないまま進むことが多いです。
血圧が高い状態を放置して合併症が起きた段階で

  • 突然のしびれ
  • 言葉のもつれ
  • 強い胸痛

などとして表れることがあります。
そのため、症状がなくても健診や家庭血圧で早めに気づき、対策を始めることが大切です。

基準

高血圧の基準は以下の通りです。

  • 診察室血圧
    収縮期(上)が140mmHg以上、または拡張期(下)が90mmHg以上
  • 家庭血圧
    収縮期(上)が135mmHg以上、または拡張期(下)が85mmHg以上

診断は1回の数値で決めず、複数回の測定や家庭血圧の記録を合わせて判断します。
血圧は状況によって変動する可能性もあるため、条件をそろえて測ることが大切です。

高血圧症の種類

高血圧症」と名前がついていても、どこの血管の圧が高いかによって、別の病気になります。
代表例を「血圧が高い場所」ごとに整理します。

1) いわゆる「高血圧症」

一般に「高血圧/高血圧症」と言うと、腕で測る血圧(体の動脈圧)が高い状態を指します。
多くは原因を1つに特定できない本態性高血圧で、原因疾患がある二次性高血圧もあります。

2) 肺高血圧症

「肺高血圧症」は、心臓から肺へ向かう血管(肺動脈)側の圧が高い病気の総称です。
息切れなどが問題になりやすく、通常の“高血圧(腕の血圧)”とは別物です。
代表的に、国の指定難病として次が知られています。

  • 肺動脈性肺高血圧症(PAH)
    肺の細い血管が狭く・硬くなることで肺動脈圧が上がるタイプ(指定難病86)
  • 慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)
    肺動脈に血栓(塞栓)が残って血流が悪くなり、肺動脈圧が上がるタイプ(指定難病88)

3) 妊娠高血圧症候群

「妊娠高血圧症候群」は、妊娠中〜産後の一定期間に高血圧がみられる病態で、母体と赤ちゃん双方の管理が重要になります。
分類は情報源によって表現が少し異なりますが、少なくとも以下のように整理されます。

  • 妊娠高血圧(高血圧のみで、出産後に改善するタイプなど)
  • 妊娠高血圧腎症(高血圧に腎症所見が関わるタイプ)
  • 加重型妊娠高血圧腎症(もともとの高血圧などに上乗せされるタイプ)
  • 高血圧合併妊娠(妊娠前から高血圧がある場合)

4)(関連)門脈高血圧(=門脈圧亢進症)

名前は「高血圧症ではないことが多いですが、医療現場では「門脈高血圧」と言うことがあります。
これは腸から肝臓へ向かう“門脈”の圧が高い状態で、全身の血圧とは別の概念です。
例として指定難病に「特発性門脈圧亢進症」があります。

高血圧症改善のためのセルフケア

セルフケアは食事を軸に、運動・体重・睡眠・飲酒を無理のない形で整えることがポイントです。
続けやすい行動を小さく決めると習慣化しやすくなります。

食事

高血圧予防に欠かせないのは食塩摂取量の制限です。
目標値として、健康日本21(第三次)では7g未満、日本人の食事摂取基準(2020年版)では男性7.5g未満・女性6.5g未満が示され、高血圧患者では1日6g未満を強く推奨する考え方も紹介されています。

参考文献

健康日本21分析評価事業 健康日本21(第三次)目標一覧

https://www.nibn.go.jp/eiken/kenkounippon21/kenkounippon21/mokuhyou3rd.html

厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020 年版) 「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html

減塩のコツは以下の通りです。

  • 麺類の汁を残す
  • 漬物は量を決める・少量にする
  • 味噌汁は具だくさんにして汁を減らす
  • 調味料は味見してから使う・むやみに追加しない
  • 香辛料・香味野菜・酸味(酢・かんきつ)で満足感を上げる

減塩は「薄味を我慢」より「食行動を変える」ことが効果的です。

生活習慣

血圧に影響する生活・環境要因として

  • 運動不足
  • 睡眠不足
  • 過重労働
  • 過剰飲酒
  • 寒冷
  • ストレス

などが挙げられています。

続けやすい生活習慣の作り方は以下の通りです。

  • 家庭血圧を毎日同じ条件で測り、平均で見る
  • 歩く時間を生活に組み込み、体を動かす回数を増やす
  • 飲酒は量と頻度を見直し、休肝日を作る
  • 睡眠の開始時刻を固定し、睡眠不足を減らす
  • 寒い時期は室温や服装を調整し、急な冷えを避ける

生活習慣をできる範囲で整えることが改善につながります。

高血圧症の治療法について

治療は基本的に薬物療法で進めます。
目的は数値だけを下げることだけではなく、将来の合併症を減らすことです。

治療薬について

高血圧の治療では、血圧を下げて血管や心臓への負担を軽くし、脳卒中心臓病などの合併症リスクを減らす降圧薬という薬を使うことがあります。
生活習慣の改善と並行して進める場合も多く、家庭血圧の記録が治療調整の助けです。

また、降圧薬には種類があり、患者に合わせたものを選んだり、組み合わせるなどをして使用します。
自己判断で増減や中止をすると血圧が戻りやすいため、医師と相談しながら調整することが大切です。

副作用としては、以下のような症状が出ることがあります。

  • ふらつき
  • だるさ
  • むくみ
  • せき
  • 動悸
  • 検査値(電解質や腎機能)の変化

通院や完治までの時間

高血圧は「短期で完治」と言い切りにくく、長期的に付き合いながら整える病気として扱われるものです。
生活改善で下がる人もいますが、薬が必要な人もいますし、通院頻度は血圧の安定度や薬の調整状況で変わります。
まずは数週間〜数か月単位で家庭血圧の平均を見ながら、無理のない計画を立てることが現実的です。

気になる症状が出た場合は、我慢せずに時期や状況をメモして相談してください。

高血圧症に関するよくある質問

健診だけ高い、家庭では正常に見える場合は受診が必要?

健診の緊張で高く出る場合もありますが、家庭血圧で高い状態が続く場合もあります。
家庭血圧を同じ条件で記録し、平均が高い場合は相談すると安心です。

血圧が日によって違うのは異常?

血圧は睡眠不足・寒冷・飲酒・ストレスなど生活・環境要因で変動します。
朝夜の条件をそろえ、数日〜1週間の平均で評価するとブレが減ります。

薬は一生飲み続ける?

体質・合併症リスク・生活改善の進み具合で変わります。
生活改善で安定し減薬を検討する場合もありますが、自己判断の中止は避け、家庭血圧の記録をもとに調整する流れが安全です。

昔の高血圧の基準っておかしいの?厳しくなったのはなぜ?

基準が変わってきたのは、医療の知見が積み重なり「どのくらいの血圧からリスクが増えやすいか」「どこまで下げると利益が大きいか」がより整理されたためです。
以前は、軽い上昇は様子を見る考え方が強い時期もありましたが、研究が進むにつれて早めに管理したほうが合併症(脳卒中や心臓病など)を減らしやすい人がいることが分かってきました。

高血圧症の予防のための行動3つ

高血圧・高血圧症は自覚症状が乏しいことがあり、気づかないうちに血管へ負担が積み重なる点が特徴です。
基準を理解し、食事と生活習慣を整え、必要な場合は薬物療法も活用すると合併症予防につながります。

予防のための行動を3つ紹介します。

  1. 1.家庭血圧を朝夜に測り、平均が高い状態が続く場合は相談する
  2. 2.セルフケア方法を実践する
  3. 3.定期健診に血圧の記録と健診結果を持参し、必要な検査と治療の相談につなげる

 高血圧の改善は「気合いで一気に変える」より「続けられる形で積み上げる」方が成功しやすくなります。家庭血圧の記録と減塩の習慣化から始め、必要に応じて医療機関の力を借りていきましょう。

健診を利用して確かな診察と治療を

セルフケアは大切ですが、症状が進んでいる場合には、日々のケアだけでは不十分なこともあります。また、自覚症状がないうちに、思いのほか進行しているケースも少なくありません。

まずは検査を通じて、ご自身の体の状態を客観的に知ることから始めましょう。正確な診断に基づいた治療を行うことで、よりスムーズな改善が期待できます。当院では個人の方の健診予約も簡単に行えますので、少しでも不安を感じる方は、下記のボタンより詳細をご確認ください。

 

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