健康診断
要再検査を放置するとどうなる?放置リスクと再検査のタイミング・受け方を解説

- 放置リスクが大きい項目
- 受診までのセルフケア
- 再検査を受ける医療機関の選び方
結果票を「見て終わり」にせず、不安を行動に変える手順を整理しましょう。
「要再検査/要精密検査」の意味
健康診断の結果で「要再検査」「要精密検査」と書かれていると、不安になったり、逆に「忙しいし今度でいいか」と先延ばしにしたくなったりするかもしれません。
ただ、この判定は「健康診断を受けた意味」を次の行動につなげる合図です。
結果を見て終わりにせず、体の状態をきちんと確認することで、将来の大きな病気を防げる可能性が高まります。
要再検査
「要再検査」は、数値が本当に異常かを確認するために、もう一度同じ条件で測り直す段階です。
採血は空腹か食後か、前日の飲酒・寝不足・体調・服薬状況などで数値がぶれることがあります。
つまり再検査は「一時的な変動」なのか「体の変化が続いている」なのかを見分けるための確認です。
要精密検査
「要精密検査」は、原因を詳しく調べる検査が必要というサインです。
画像検査(超音波、CTなど)や機能検査(呼吸機能、心電図、負荷試験など)、必要に応じた追加採血や再撮影などを組み合わせて原因を絞ります。
どちらも放置すると、糖尿病・脂質異常症・肝臓や腎臓の病気・肺の病気などの発見が遅れることがあります。
放置すると危険な再検査項目
健康診断の「要再検査」「要精密検査」は、重い病気が確定したという意味ではありません。
一方で、放置すると確認が遅れ、必要な治療や生活改善の開始が後ろ倒しになることがあります。
特に自覚症状が少ないまま進行しやすい項目は、早めに再検査で状況を整理することが重要です。
ここでは、放置リスクが大きくなりやすい代表的な検査項目をピックアップしてまとめます。
血糖(空腹時血糖/HbA1c)
放置で困る理由は、症状が少ないまま進行しやすい点です。
- 糖尿病へ進行する可能性がある。
- 合併症(目・腎臓・神経など)の評価と対策が遅れる。
- 血管障害のリスク(脳卒中心筋梗塞など)が高まることがある。
脂質(LDL/HDL/中性脂肪/Non-HDL)
放置で困る理由は、動脈硬化が静かに進む点です。
- 動脈硬化が進みやすくなる。
- 脳卒中や心筋梗塞の発症リスクが高まることがある。
- 生活改善や治療開始が遅れ、リスク低減の機会を逃しやすい。
腎機能・尿検査(蛋白/潜血/eGFR)
放置で困る理由は、腎機能が落ちてから戻しにくい点です。
- 腎機能低下が進行し、回復が難しくなることがある。
- 高血圧や糖尿病など背景疾患の見落としにつながることがある。
- 尿路疾患の評価が遅れ、症状が強く出てから受診になりやすい。
肝機能(AST/ALT/γ-GTP)
放置で困る理由は、原因の見極めと早期対応が遅れる点です。
- 脂肪肝などが進行し、炎症や線維化につながることがある。
- 薬剤性や感染症など原因の確認が遅れる。
- 治療や生活改善の開始が遅れ、改善まで時間がかかりやすい。
胸部X線の陰影
放置で困る理由は、必要な精密検査の開始が遅れる点です。
- 必要な精密検査のタイミングが遅れる。
- 感染症や炎症の治療開始が遅れ、回復が長引くことがある。
- 病変の性質の確認が遅れ、不安が長期化しやすい。
血算・貧血(ヘモグロビン)
放置で困る理由は、原因確認が遅れやすい点です。
- 貧血が進行し、息切れや動悸などで生活に支障が出ることがある。
- 出血や婦人科疾患など原因の確認が遅れる。
- 回復までに時間がかかりやすくなる。
再検査前のセルフケア

再検査までの期間は数値を無理に動かすのではなく、体調を安定させる目的で整える考え方が基本です。
食事
夕食は腹八分目を意識し、甘い飲料や夜食の頻度を下げる工夫が有効といえます。
脂質は魚・大豆・ナッツ・オリーブ油を中心にし、揚げ物や加工肉は控えめが基本です。
外食が多い場合は主食の大盛りを避け、野菜とたんぱく質から食べると続けやすいです。
飲酒
再検査前は禁酒または減酒を検討し、休肝日の設定を目標にします。
前日の飲酒は中性脂肪やγ-GTPに影響しやすく、評価をぶらす原因になります。
運動
週150分程度の速歩や自転車などの有酸素運動が目安です。
週2〜3回の筋トレを加えると、血糖や脂質の改善に役立つ場合があります。
10分から始める形でも継続しやすく、体重の3〜5%減は目標の一例です。
睡眠
睡眠は6〜7時間を目安にし、就寝直前の飲食や飲酒は避けます。
寝不足は食欲や血糖の調整に影響するため、就寝時刻の固定が有効です。
服薬・サプリ
処方薬やサプリは自己判断で中止や増減を行わないことが基本です。
新規に開始した薬やサプリがある場合は、受診時に申告すると原因検索が進みます。
再検査の受診タイミング
受診の目安は結果票に記載された期限が基本で、期限がない場合も予定を先に確保すると放置を防げます。
受診の目安
結果票に再検査や精密検査の期限が記載されている場合は、期限に沿った受診が基本です。
期限の記載がない場合でも、数週間〜数か月以内に予定を入れると放置を防げます。
急ぐべき所見が疑われる場合は、早めに医療機関へ相談する選択が安全です。
受診先
迷った場合は内科(総合内科)で結果票を見せて相談すると進めやすいです。
血糖・脂質・肝機能・尿検査は内科で再検査をまとめやすく、必要に応じて専門科へ紹介する流れになります。
胸部X線の精査は呼吸器領域やCT対応のある医療機関が適しています。
尿潜血が続く場合は泌尿器科、蛋白尿や腎機能低下が疑われる場合は腎臓内科が候補です。
同じ病院か別の病院か
同じ病院で再検査を行う利点は、過去データや画像が揃い比較がしやすい点です。
別の病院でも結果票一式があれば再検査は可能で、通いやすさや予約の取りやすさで選べます。
画像データがある場合はCDなどを持参すると診療がスムーズです。
再検査の持ち物と費用
持ち物と検査条件をそろえると、再検査が進みやすくなります。
持ち物
持ち物は健診結果一式、健康保険証、服薬・サプリ一覧が基本です。
- 健診結果一式(判定票、検査値一覧、画像がある場合はCDなど)
- 健康保険証
- 服薬・サプリ一覧
- 過去の健診結果
- 月経周期や妊娠可能性に関するメモ(女性)
過去の健診結果や画像があれば、経過の評価に役立ちます。
検査前の注意
採血の条件は健診と合わせる必要があるため、絶食時間や当日の薬の扱いを確認します。
激しい運動や多量飲酒は数値をぶらすため、検査前日は控えめが無難です。
費用
精密検査や二次検査は原則として保険診療の対象になります。
検査内容により費用は変動するため、受診先で確認します。
再検査・精密検査に関するよくある質問
不安が出やすい場面をQ&Aで整理し、受診の迷いを減らす狙いです。
乳がん検診の要精密検査判定はよくある?
乳がん検診の要精密検査は珍しい判定ではありません。
精密検査が必要と判定されても、実際にがんと診断される割合は高くありません。
精密検査ではマンモグラフィの追加撮影、乳腺超音波、細胞診、組織診などの組み合わせが一般的です。
症状がなくても精密検査で確認する流れが推奨されています。
健康診断の再検査はどこで受ける?
通いやすい医療機関の内科で相談すると、多くの再検査をまとめて進められます。
健診を受けた医療機関で再検査を行うと、データ比較がしやすく手続きも簡単で便利です。
別の医療機関で受ける場合は、結果票と画像データの持参が重要になります。
精密検査は紹介状なしでも受診できる?
紹介状がなくても受診できる医療機関は多いです。
紹介状があると指摘内容や検査情報が伝わり、二次検査の手配が早くなる利点があります。
受診先に迷う場合は、健診機関に紹介状の発行可否を確認する方法もあります。
健康診断後の3ステップ
行動をルール化すると、毎年の健康診断が実生活の改善につながりやすいです。
以下は推奨する行動の3ステップです。
1.結果票の確認
結果票を読み、期限と条件を確認
2.受診予約
受診予約を入れ、当日の持ち物を準備
3.生活の整え直し
食事、飲酒、睡眠、運動を整え、再検査に備える
数値の確認と受診をセットにすると、将来のリスクを下げるきっかけになります。
再検査で早期治療・再発予防を
再検査は「治ったかどうか」を確認するだけでなく、もし残っていた場合に早い段階で見つけて対処できる点が大きなメリットとしてあります。
医師が示す時期に再検査を受け、陰性確認までを治療の一区切りとして考えると安心です。
不安を抱えたまま終わらせず、再検査で納得できる形に整えることが大切です。
少しでも不安がございましたら、当院までお気軽にお問い合わせください。