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水溶性食物繊維が多い食品一覧|不溶性との違い・1日の目安量を成分表で解説

健康診断で血糖値やコレステロールを指摘されたり、食生活を見直そうと思ったりしたときに、「水溶性食物繊維」という言葉を目にすることがあります。
この記事では、水溶性食物繊維とは何か、どの食品にどれだけ含まれているかを、文部科学省の「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」の数値で一覧にしました。
1日にとりたい量や、無理なく増やす食べ方、とり方の注意点もあわせて解説します。
この記事のポイント
- 水溶性食物繊維は、水に溶けてゲル状になる食物繊維です。
- 多く含む食品は、らっきょう、押麦(大麦)、オートミール、ごぼう、納豆、アボカド、オクラなどです。
- バナナやブロッコリーは水溶性・不溶性の両方を含みますが、どちらも不溶性のほうが多い食品です。
- 食物繊維の1日の目標量は、18〜64歳の男性で20〜22g以上、女性で18g以上です(水溶性・不溶性を分けた基準はありません)。
- 実際の摂取量は成人平均18.1gで、そのうち水溶性は3.5gです。
水溶性食物繊維とは|不溶性食物繊維との違い
食物繊維は、人の消化酵素では消化されない食品中の成分です。
水に溶けるかどうかで、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に分けられます。
| 項目 | 水溶性食物繊維 | 不溶性食物繊維 |
| 性質 | 水に溶けてゲル状(ねばねば・ぬるぬる)になる | 水に溶けず、水分を吸ってふくらむ |
| 主な成分の例 | β-グルカン、ペクチン、グルコマンナン、アルギン酸など | セルロース、ヘミセルロース、リグニンなど |
| 多い食品の例 | 大麦、オートミール、らっきょう、ごぼう、海藻、果物 | 切り干し大根、豆類、きのこ、穀類の外皮、野菜の筋 |
多くの食品は両方を含んでいて、その割合が食品ごとに違います。
水溶性食物繊維が多い食品一覧
日本食品標準成分表(八訂)増補2023年の数値です(可食部100gあたり、単位g)。
成分表では食品によって食物繊維の測り方(分析法)が2通りあり、同じ食品でも数値が変わります。下の表は、水溶性と不溶性を分けて測っている「プロスキー変法」の値で統一しています。
穀類
| 食品 | 水溶性 | 不溶性 | 総量 |
| おおむぎ 押麦(乾) | 4.3 | 3.6 | 7.9 |
| おおむぎ 米粒麦(乾) | 6.0 | 2.7 | 8.7 |
| オートミール | 3.2 | 6.2 | 9.4 |
| 玄米(ごはん) | 0.2 | 1.2 | 1.4 |
| 精白米(ごはん) | 0 | 0.3 | 0.3 |
※押麦(乾)はもう一つの分析法(AOAC 2011.25法)では水溶性6.7g(低分子量2.4g+高分子量4.3g)・総量12.2gです。
もち麦は成分表に独立した項目がありません。
野菜
| 食品 | 水溶性 | 不溶性 | 総量 |
| らっきょう(生) | 18.6 | 2.1 | 20.7 |
| エシャレット(生) | 9.1 | 2.3 | 11.4 |
| 切干しだいこん(乾) | 5.2 | 16.1 | 21.3 |
| にんにく(生) | 4.1 | 2.1 | 6.2 |
| ごぼう(ゆで) | 2.7 | 3.4 | 6.1 |
| オクラ(ゆで) | 1.6 | 3.6 | 5.2 |
| ブロッコリー(ゆで) | 1.0 | 3.3 | 4.3 |
| にんじん(皮なし・生) | 0.8 | 1.9 | 2.7 |
いも・こんにゃく
| 食品 | 水溶性 | 不溶性 | 総量 |
| さつまいも(皮なし・焼き) | 1.1 | 2.4 | 3.5 |
| 板こんにゃく(精粉こんにゃく) | 0.1 | 2.1 | 2.2 |
※こんにゃくの原料であるこんにゃく精粉は水溶性が多い(73.3g)ですが、板こんにゃくでは成分表の値で水溶性はわずかになります。
豆・種実
| 食品 | 水溶性 | 不溶性 | 総量 |
| 糸引き納豆 | 2.3 | 4.4 | 6.7 |
| いんげんまめ(全粒・乾) | 3.3 | 16.2 | 19.6 |
| きな粉(黄大豆・全粒) | 2.7 | 15.4 | 18.1 |
| アーモンド(乾) | 0.8 | 9.3 | 10.1 |
果物
| 食品 | 水溶性 | 不溶性 | 総量 |
| アボカド(生) | 1.7 | 3.9 | 5.6 |
| プルーン(乾) | 3.4 | 3.8 | 7.1 |
| キウイフルーツ 緑肉種(生) | 0.6 | 2.0 | 2.6 |
| りんご 皮つき(生) | 0.5 | 1.4 | 1.9 |
| うんしゅうみかん(生) | 0.5 | 0.5 | 1.0 |
| バナナ(生) | 0.1 | 1.0 | 1.1 |
きのこ・海藻
| 食品 | 水溶性 | 不溶性 | 総量 |
| なめこ(生) | 1.0 | 2.4 | 3.4 |
| ほしひじき(乾) | – | – | 51.8 |
| カットわかめ(乾) | – | – | 35.4 |
| まこんぶ(素干し・乾) | – | – | 27.1 |
※海藻の多くは、成分表で水溶性と不溶性が分けて測定されていません(表の「-」)。
わかめや昆布のぬめり成分(アルギン酸など)は水溶性食物繊維の一種です。
出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」炭水化物成分表編 別表1 食物繊維成分表(プロスキー変法の値)
身近な食品は水溶性?不溶性?
よく質問される食品について、水溶性と不溶性の量を紹介します(可食部100gあたり)。
バナナ
バナナ(生)は、水溶性0.1g・不溶性1.0gで、不溶性が中心です。
ブロッコリー
ブロッコリー(ゆで)は、水溶性1.0g・不溶性3.3gで、不溶性が中心です。
生の場合は水溶性0.9g・不溶性4.3gです。
りんご・キウイ
りんご(皮つき・生)は水溶性0.5g・不溶性1.4g、キウイフルーツ(緑肉種・生)は水溶性0.6g・不溶性2.0gです。
どちらも不溶性のほうが多い果物です。
アボカド
アボカド(生)は水溶性1.7g・不溶性3.9gで、果物の中では水溶性が多い部類です。
食物繊維は1日にどれくらいとればいい?
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、食物繊維の1日の目標量を次のように定めています。
水溶性と不溶性を分けた目標量はなく、食物繊維の総量で示されています。
| 年齢 | 男性 | 女性 |
| 18〜29歳 | 20g以上 | 18g以上 |
| 30〜49歳 | 22g以上 | 18g以上 |
| 50〜64歳 | 22g以上 | 18g以上 |
| 65〜74歳 | 21g以上 | 18g以上 |
| 75歳以上 | 20g以上 | 17g以上 |
同じ報告書では、成人の理想的な量は1日25g以上とされていますが、実際の摂取量をふまえて上の目標量が設定されています。
一方、「令和6年 国民健康・栄養調査」によると、20歳以上の実際の摂取量は平均18.1g(男性19.2g、女性17.1g)で、そのうち水溶性は3.5gでした。
厚生労働省のe-ヘルスネットでは、今の食事にプラス3〜4gを目安に増やすことが紹介されています。
水溶性食物繊維の働き
水溶性食物繊維には、次のような働きが期待されています。
- 食後の血糖値の上昇:水に溶けてゲル状になり、食べたものの移動をゆっくりにすることで、食後の血糖値の上昇をゆるやかにする働きが期待されています。
- コレステロール:食物繊維を多くとることと、LDLコレステロールの低下との関連が報告されています。
- 腸内環境:腸内細菌のエサとなり、短鎖脂肪酸がつくられることで、腸内環境を整えることにつながると考えられています。
また、食物繊維の摂取量が多いことと、2型糖尿病や心筋梗塞、脳卒中などの発症リスクの低下との関連が報告されています。
ただし、特定の食品だけで病気を予防・改善できるわけではありません。食事全体で食物繊維の量を増やすことが基本です。
水溶性食物繊維を無理なく増やす食べ方
- 主食に大麦やオートミールを取り入れる:白米に押麦を混ぜて炊くと、毎日の主食で水溶性食物繊維を増やせます。
- 汁物や副菜に海藻を足す:みそ汁にわかめ、副菜にひじきやもずくを加えます。
- ねばねば食材を1品:納豆、オクラ、なめこなどを組み合わせます。
- 根菜を使ったおかず:ごぼうやにんじんのきんぴら、煮物など。
- 間食に果物:アボカドやキウイ、りんごなどを取り入れます。
食物繊維をとるときの注意点
- 急に増やしすぎない:急に大量にとると、おなかが張る、ガスが増えるといった症状が出ることがあります。少しずつ増やし、水分も一緒にとりましょう。
- 便秘の方:便秘のタイプによっては、食物繊維を増やすと症状が悪化することが報告されています。便秘が気になる方は「便秘改善におすすめの食品20選|食物繊維で便秘が悪化する理由と正しい摂り方」をご覧ください。
- 腸の病気がある方・治療中の方:腸の手術後や、炎症性の腸の病気などで食事制限がある場合は、医師の指示に従ってください。
- サプリメントについて:サプリメントでとった場合に、食品からとった場合と同じ健康効果があるとは限りません。まずは食事からとることを基本にしましょう。
健康診断で血糖値やコレステロールが気になる方へ
食物繊維を意識した食事は、生活習慣を見直すきっかけの一つになります。
健康診断で血糖値やLDLコレステロール、中性脂肪を指摘された方は、食事だけで判断せず、結果をもとに医師へ相談しましょう。
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当院(西梅田シティクリニック 健診センター)では、血液検査を含む各種健康診断を行っています。
ご予約は予約ページから承っています。
水溶性食物繊維のよくある質問
水溶性食物繊維が一番多い食品は?
成分表(八訂)増補2023年のプロスキー変法の値では、身近な食品の中ではらっきょう(生)が100gあたり18.6gと多く、エシャレット(生)9.1g、大麦(押麦・米粒麦 4.3〜6.0g)、にんにく(4.1g)、オートミール(3.2g)が続きます。
1回に食べる量も考えると、主食に大麦やオートミールを使うのが取り入れやすい方法です。
バナナの食物繊維は水溶性?不溶性?
両方を含みますが、不溶性が中心です。
バナナ(生)100gあたり、水溶性0.1g・不溶性1.0gです。
水溶性食物繊維が多い食品の一覧表はありますか?
この記事の「水溶性食物繊維が多い食品一覧」で、穀類・野菜・いも・豆・果物・きのこ・海藻に分けて掲載しています。
数値の出典は文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」です。
ブロッコリーは不溶性食物繊維ですか?
両方を含みますが、不溶性が中心です。
ブロッコリー(ゆで)100gあたり、水溶性1.0g・不溶性3.3gです。
出典
- 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」炭水化物成分表編 別表1 食物繊維成分表
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
- 厚生労働省「令和6年 国民健康・栄養調査結果の概要」
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「食物繊維の必要性と健康」